自炊環境を導入してみた

自宅には技術書や学術書からコミックまでかなり多くの書籍があります。
今まではそれらを段ボールに入れたり本棚に収納したりして保管していましたが、家族全員がiPadを所有している今、それらの書籍を電子化してしまおうと思い立ちました。

自炊(自分でスキャンする行為)に必要な物はADF機能(原稿自動送り機能)を有したスキャナーと本を裁断するための裁断機です。それぞれ定番製品があるようですが、どれが自分の用途に最適か情報を集めながら考えて見ました。

スキャナー

ScanSnap iX500 / ScanSnap S1500 (FI-S1500-A)

現在は最新機種のiX500が出ており、S1500は一世代前の最上位機種です。
このS1500で自炊を始めた人も多いようで、ネット上にはノウハウがたくさんあります。
S1500は実売価格も落ち着いてきており34,000円前後になっています。後継機のiX500が出ていることから、この辺が底値でしょう。

新機種のiX500との主立った違いは

ScanSnap iX500 ScanSnap S1500
イメージセンサー CIS CCD
センサー用光源 RGB3色LED 白色冷陰極管
スキャン速度
スーパーファンモード
両面・片面 25枚/分 両面・片面 20枚/分
インターフェース USB3.0/2.0/1.1
Wi-Fi IEEE802.11 b/g/n
USB2.0/1.1
ローラー耐久度 ピックローラー 20万枚
ブレーキローラー 20万枚
パッドユニット5万枚
ピックローラユニット10万枚
消耗品価格
(ローラーセット)
ピックローラーとブレーキローラーのセット 7,560円 パッドユニット 1,995円
ピックローラーユニット 6,195円

となっています。

CCDの方がカラー原稿に向いていると言われています。一方でCCDは歪みが出るという構造上の欠点もあります。

どちらかというと自分の環境では文章がメインの本をスキャンするのでCISでも問題ありません
またS1500は本体価格が安くなったとは言え、ローラーの耐久度が劣っています。大量にスキャンする予定の人は耐久力で勝るiX500がいいのではないでしょうか。

スペック表には出ていませんがiX500ではORC機能も高速化したようです。文章メインの本をPDF化し検索できるようにOCRしたい人はiX500を選んだ方が幸せになれそうです。

imageFORMULA DR-C125

DR-C125はS1500の後発であるためS1500と比較するとメリットが多かったようです。
しかしScanSnapが新機種のiX500を出したことで、DR-C125の大きなメリットであった重送の少なさについても同等のレベルまで並んだのではないかと思い今回は比較対象に入れませんでした。

フラットベッドスキャナ

フラッドベッドスキャナはADF付きのスキャナに比べると高画質な画像を取り込むことができます。
しかし何百冊もある本を1枚1枚スキャンしてられません
写真集や芸術書がメインの人以外はフラッドベッドスキャナを選ぶ理由はないでしょう。

と言うわけで私はScanSnap iX500を購入しました。

裁断機

PK-513L / PK-513LN

Plus製の裁断機です。定番と言われていますね。
ただし価格が30,000円前後と少し高いです。また替え刃も14,000円ほどするのでランニングコストも馬鹿になりません。
旧製品のPK-513Lは刃を研ぐことでランニングコストを抑えることも出来たようですが、新製品のPK-513LNではその方法も使えなくなっているようです。

オークションなどで売ってる中華製品

安物買いの銭失いになりたくないので、比較対象外。

ブック40

ネットで検索すると、どうもステマ臭い記事ばかりがヒットします。
逆に「ブック40 クレーム」で検索すると、この会社の真相が見えてくるかもしれない。
発送元は「上海」なんて情報もあり、どうやらオークションで売ってる中華製品の亜種でしかない様子。

Carl製 DC-210N

600冊以上自炊した人がおすすめしてるディスクカッター式のDC-210N。
軽いし収納スペースを取らない点は素晴らしいと思うけど、いちいち本を分割するのが面倒です。
10,000円前後で買えるので、裁断機の中では最安値と言えます。

ノバック NV-BC100

ノバックと言えばPC周辺機器で時折見かけるメーカーですね。
ノバックが裁断機を出していると知り「おっ?」と思いました。

ぶっちゃけ中身は中華製品やブック40と変わらないと思っていますが、消耗品をノバック経由で購入できることや、製品の保証をノバックから受けられることを考えると雲泥の差と言えます。

最大裁断厚は40mmでコピー用紙400枚分と公称されています。裁断機の中では最大の部類です。
背のズレを回避するためにダブルカットと呼ばれる手法を用いれば、このタイプの裁断機でも問題無いと思います。
実売価格は14,000円強。中華製品やブック40との値段差は安心料と考えれば安い物です。

私はこれをチョイスしました。

スキャナーと裁断機、それぞれ届いてみたら詳しくレビューしたいと思います。

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